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成人自閉症スペクトラム・発達障害の改善はミュゼアルディ

毒親と条件付きの愛情

無条件の愛情は存在するのか

「本来、親は子どもに無条件で愛情を注ぐもの」という概念に基づくものですが、アダルトチルドレン(AC)
にとって、親の愛情=無条件の愛ではなく、何らかの条件をつけたもの「条件付きの愛」であることが問題とな
ります。もちろん、「無条件の愛」とは理想的な概念で、いかなる両親でも「無条件」などあり得ません。

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これが継続的に行使される家庭では、子どもは親の愛を受けるために、常に親の意向に従わなければならず、親
に捨てられないために、親の機嫌をとって生きるようになり、この時点で親子関係はすでに崩壊しているといえ
るでしょう。主に幼少期からこうした手段が用いられ始め、子どもの精神を支配する手段として愛情を制限した
り(例:いうことを聞かないとご飯がない)します。

この手段は子どもが成人する段階になっても継続され、引き続き成人した子ども(Adult Children)の精神を支
配していきます。実はこの状況はとても多く多く(全部といっても過言ではありません)の家庭に存在しており、
子どもは年齢に関わらずいつも不健全な状況にさらされていることになります。

ところが、家庭の外にいる人から見れば、よほど暴力的な状態でなければ、何ら問題のない(むしろ、しつけの
行き届いた)家庭として認識される場合が多くなります。隣の芝生は青く見えるということでしょう。

また、多くの場合子供から見ると「毒親」であっても、親はそれを自覚していないどころか、自分は愛情一杯に
わけ隔てなく子供を育てたという認識があることが多いのです。(認識していても毒親になるケースもあります)

しかし現実に、無条件の愛を常に実行できるかというと、これは極めて難しく、また仮にできたとすれば、子ど
もは「甘え」が発生することも考えられます。

健全な家庭を目指すには「条件付きの愛」をなるべく減らし、できる限り無条件の愛を与える方法を親自身が訓
練する必要があるのです。それができない場合は「アダルトチルドレンの連鎖」が発生することも多いようです。
「教えてもらっていないことはできない」ということです。また、できるようになるには人より多くの努力を要
します。


たとえ母親が「毒親」だとしても、以前はおばあちゃんや親戚のおばさんなどが代わりを務めてくれる「家族制度」
が存在したのですが、束縛を嫌う世代が増加し、また都市への移住などの要因の影響もあって、今では毒親の発
生を止めることは極めて困難になってきました。

親に愛情を感じさせてもらえなかった子供がやがて自分も親になるころ、愛情が育っていれば良いのですが・・。